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「ブランドエディター」という働き方

ようやくここまで来れた……。

そんな安堵のため息がもれたのは
7月の終わりの頃でした。

2020年に法人化させてスタートした、
書き手の新しい価値の追求。


あーでもない、こーでもない。

売上のための文章じゃなくて、
集客のための文章じゃなくて。
SEOって話の文章でもなくて。


短期的なメリットの訴求じゃなくて、
マーケ文脈の訴求じゃなくて。

だからといって、

想いを言語化するとか、
眠っていたストーリーの発掘とか、

ビジネスの現場では「寝言」の
扱いをされるような位置づけでもなくて。


文章の可能性って、
ほんとにそんなもんなの?

書き手の価値って、
ぜったいもっと何かあるよね!?


それがようやく着地できたように
感じたのは、3件立て続けに

あ、それです。
私たちがやりたいの、それです!


と企業の商談窓口の担当者と
意気投合した瞬間でした。


それがこれから私が
「ブランドエディター」として紹介する
書き手・編集者としてのお仕事です。




これまで私はメルマガの中で、

「ナラティブ(物語構造)」の
話を何度かしてきたと思います。

これからはストーリーの時代じゃなく、
ナラティブの時代だ!

と『ナラティブカンパニー』の著者である
本田哲也氏の発信を見るたびに胸が高鳴る
想いをしてきたのでした。

そして最近、
なぜか惹かれる企業の7つのポジション
という、博報堂 戦略CD/PRディレクター
菅順史(Nobuhito Kan)氏の書籍を読み、
いよいよその全貌が見えてきたのでした。

やっぱりこれが、
これからの社会で書き手が価値を発揮
できる新しい領域だ!と。


その本の中では、
3C分析ではなく、3S分析が推奨されていました。

1. 競合→社会
2. 顧客→生活者
3. 会社→企業ストーリー

市場の中で戦略的にポジションを
取っていたとしても、

つまり、競合よりも優れていて、
顧客ニーズに沿ったものを提供しても、

それだけじゃあ消費者から選ばれません、
集客だってできません。

……みたいな話が超訳です。


それらはすでに「前提」になっていて、
そのうえで社会から応援される企業(人)
にならないと、

「人が集まらなくなっていますよ!」
という趣旨でした。

言い方を変えれば、

「社会的な企業価値を高めなければ、
企業(事業者)は存在すら許されない」

と解釈もできると感じました。


これについては、
シニフィアン(株)の村上誠典氏が
自身のnoteで綴った

「持続可能な社会」を目指すことがなぜ企業価値向上につながるのか

という記事の内容とも
リンクすると感じています。


少し冷めた見方をすれば、

「企業価値の高い会社を応援したい。
でも買いたいのはコスパの良い商品だ」

という、
矛盾する消費者のリアルな本音を
現実的に読み解いた内容になっています。


超訳すれば、
ゲームチェンジが起きた瞬間に
「圧倒的に勝てる状態」になりましょう、

……みたいなニュアンスで受け止めてます。
(ちょっとドライで悲しい見方ですが)


たとえば社会が
「プラスチック製品はボイコットしよう!」
と叫び、運動が起きたとき、

プラスチック問題に向き合ってきた企業は
一気に「社会・市場」の中で優位になる、

みたいな感じです。

すでに二酸化炭素の排出量に配慮しない
企業群は、取引先としても選ばれなくなって
いる現実がある……とも言いますし。

でもそれゆえに、

社会的に企業価値の高い状態は
取り組まざるを得ない喫緊の課題に
なっているとも言えそうです。




いったん引用元の紹介はここまでにして。

ここからは上記2冊と1記事、
そして企業のメディア支援をしてきた
この2年の経験・実績を踏まえたうえで、

ブランドエディターの果たす役割、
創出する価値についてお話を続けていきます。
 
「想いとストーリー」で思考を止めない

これは自分的にちょっと笑っちゃう
話ではあるのですが、

結局自分がやってることって、
個人起業家の世界で「アメブロ最高」と
叫んでるのと一緒で、

企業・法人に向けて「note最高」と
言ってるだけなのが表層の話なので、
やってることは本当に変わらないな~と、

そんなふうに自嘲したくもなります。


でも本質にある想いは一緒で、
これがやっぱり立場や環境が変わっても
やりたいことなんだなーと思うわけです。




あ、ちなみに
「アメブロ」の何が最高だったかは、
これまで話したことなかったですね。

ちょっと余談的ではありますが、
ここから先はずっと「企業文脈」になるので
理解促進のために書いてみますね。


アメブロを個人の集客ツールとして
今も使っている人はいると思います。

現在の活用法のトレンドは
ちょっと押さえていないのですが、

2016年~2018年頃までは、
メルマガリスト・LINEリストを
構築するための入口メディアとして
使うことが多かった気がします。

人柄をアピールして、
専門性や「あなたの課題」もアピール。

そうやって期待感を高めたり、
不安をあおったりして見込客リストを
集めるようなやり方です。

(今は何がトレンドでしょうかね?)




ただ、あまり知られてませんが、
このアメブロ活用自体は「SNS起業」の
文脈と同時に持ち込まれました。

言い方を変えれば、
「起業女子マーケット」に目をつけた、
ネットビジネス(情報商材屋)が意図的に
普及させたアメブロの使い方です。


それ以前は、使い方がちがいました。


起業女子という言葉が生まれる前、
ビジネスの作り方を教えていたのは

「情報商材屋」ではなく、
「企業のビジネスパーソン」でした。


なので、アメブロの使い方もまったく
ちがうものだったと記憶しています。


「ブログは雑誌みたいなものです」
という主張が基本にあり、

ブロガー(今ならインフルエンサー)
の目線でどんな社会課題があるかを捉え、
雑誌のように企画を立てて発信していました。

自分が編集長で、自分が専属モデル。
そんなスタンスのアメブロが多かった
ように感じていました。

(自分だけの『VERY』を作る感覚というか)

日記とは明らかに縁ほど遠く、
広告的なSNS起業のアメブロ運用とも
一線を画す。広報PRとしてのアメブロ。

そんな時代が2012年~2014年頃は
アメブロの世界にもあったんですよね。。


今は当時のようなメディア活用が、
企業も積極的に加わるかたちで「note」
というプラットフォームで展開されている。

あの頃のなつかしい本質的な価値が、
いまもう一度「note」でよみがえっている。

それと呼応するように、
「書き手」の価値も再びスポットライトが
当たり始めている。

その中心になりうるのが
「ブランドエディター」です。




いま、多くの企業(10,000社以上)
がnoteという発信プラットフォームを
使って、

「代表や社員の想いを発信」
「企業に眠るストーリーを発信」

することに取り組んでいます。

メディア構築費用0円でスタートでき、
大手(KIRINやCalbee)も使ってる。

安くて安心、みたいな条件が揃い、
とりあえずストーリーを発信しまくる企業
が増えています。

0円で企業の想い・ストーリーを
発信できるならやっておくか!

みたいなニュアンスも
多少あるかもしれません。

ゆえに、

「なぜストーリーを発信するの?」
を明確にしていないことも多いと感じます。

「ファンをつくるため」
という回答はもっともらしいですが、

なぜストーリーの発信がファン化に
つながるのかが不明瞭です。

「思い入れや愛着がわくから」
という返事がきそうですが、

その発言には「違和感」が正直ありました。


なぜなら、提案をする立場の私が
よく耳にしてきたのは

「でも、予算がなくてね……」
だったからです。




ああ、ストーリーの発信や
ファンをつくることが大事だけど、
予算がないんだね……

という悲しみと
向き合ってきた2年でした(笑)


それがここにきてようやく、
予算が出るロジックが成立し始めた
感覚があるのです。

それが冒頭に書いた、
3件連続の前向きな商談での反応
だったというわけです。





なぜnoteを始めたい企業は、
「眠ってるストーリーや想いを伝えたい」
と思っているのか?

それはたぶん、ファンづくりという
発言のもうちょっと手前の、

「ゲームチェンジの瞬間に、
圧倒的な勝者でありたいという願い」

があるんじゃないかと思います。


ただ、そのゲームチェンジの瞬間を
まだ経営者自身もふくめて、ぼんやり
としか見えていない。

電気自動車なんかはわかりやすいですよね。

世界レベルの方策として、
もうガソリン車そのものが市場に
受け入れてもらえないなら、

そりゃ早いうちに脱炭素を謳うなどの
サステナブル・ビジョンを掲げたほうが
優位になるのは目に見えて明らかです。

そうでなくても、

「社会的に応援される企業」と
「社会的に淘汰される企業」はきっと
起こり得る未来です。


極端でありながらありそうなのは、

女性社員1割、管理職以上はすべて男性、
制服によって「性」が視覚的に定義され、
ハラスメントも常態的。

従業員からは当然応援されないし、
新卒採用で入りたい若者もいない。

株主は目の前の短期的な利益しか興味がない。

それに応えるべく企業も商売に
なりそうなことは何でもつまみ食い。
環境破壊への加担なんてどうでもいいことです。

みたいな口コミが広がる会社は、
このステークホルダー中心主義の中で
存在するのも困難だと思えてきませんか。


つまり、もうすでに
ゲームチェンジが起こり始めていて、
生活者にとっても自分ゴト化が始まっている。

それなのに、
それを「課題」とは思えていない。
もちろん、言語化なんてできているわけもなく。

そりゃ、予算もおりません。
コストセンターの象徴もいいとこです。


でも、言語化はできていなくても、
うっすら課題感を覚えている企業は、

スタートアップ/メガベンチャーを
中心に確実に増えている。

大手企業はもっと喫緊の状態だし、
海外に本社があるグループ会社では

「え、日本ってDE&Iしてないの??」
みたいな急務になってたりもする^^;


採用活動に力を入れている会社は、

「現役グーグル社員が面接に来たけれど、
サステナブルな取り組みをしてない企業に
興味はないと足切りされました」

と話します。





だから企業は、想いやストーリーを
自分たちで発信しながら、

自社のストーリーからアセット(資産)
を探しているのだと思います。

どんなに自社に有利な、
社会的な応援ポジションが見つかっても、
それをする理由が自社になければ絵空事です。

(自然を大切にすると謡いながら、
大量生産・大量消費で成長してきた企業が
社会から応援されるのは相当厳しい)


だからブランドエディターは、

「企業の想いやストーリー」とともに、
社会的なポジションの見立ても同時に
やっていく必要があるわけです。

でも正式にやるのはサポートであり、
実際のポジショニングをするのは企業の
経営層になるはずです。


ブランドエディターはいったん
「ライター」と置き換えてもいいです。

ライターの介在価値は、
第三者的に発見・整理し、まとめる力です。

社会的に応援されている企業を
自分なりのフィルターで分析し、

社会からこういう認知・認識を
持たれる企業になりたいんですね?

を促していく。


具体的なやり方は
ナラティブカンパニー
なぜか惹かれる企業の7つのポジション

を読んでもらった方が早いですね(笑)


いずれにしてもこの2冊で
共通して感じるのは、

3S分析

1. 競合→社会
2. 顧客→生活者
3. 会社→企業ストーリー

をするためには、

自分たちで継続的に企業ストーリーを
発掘し続け、更新しながら、

社会(という市場)での
自社の7つポジショニングを仮説立て、
フィット感を発信を通して確かめる。


(ちなみに7つのポジショニングは以下)
なぜか惹かれる企業の7つのポジション』より引用

1. 応援者
例)大塚製薬の「明日へのエールプロジェクト」

2. 挑戦者
例)イーロン・マスク氏「火星移住計画」

3. 破壊者
例)ユニ・チャーム「#NoBagForMe」

4. 民主化
例)誰でも手軽に投資できる「投資の民主化」

5. 新世代
例)若者に愛される「クラフトビール」

6. シンボル
例)資生堂「専科」のインバスケア

7. 逆張り
例)巨大IT企業に対抗した欧州の「SDGs」


などから、自社に合うポジションを
見つけ自社ストーリーと紐づけていく
ようなイメージだと思います。


例をみると、なんとなくわかりますよね。

ああ、いま応援されてる企業って
たしかにこんな感じのサステナブル感だ!

って。


私は小規模事業者でこそ、
近しいことが起こってると思います。

もし、商品やサービスが品質の良い
ものだと自負があるにもかかわらず

「集客ができない!つらい!」

と思っているとしたら、

社会的に応援されるような立場を
うまく目指せていないのでは?

と疑ってみてもいいと思います。


世界が
「このままじゃ未来が危ない!
生活者レベルからできることをやろう」

みたいな共通の舞台(ナラティブ)が
あるにもかかわらず、

「年収1000万円のワタシになろう!」

という、

外れたフレームワークにいないかを
疑ってみてもいいんじゃないかと思います。

私が知るかぎり、
「女性の社会的自立」などソーシャルな
ポジションに最初はみんないた気がします。

それが「高額商品を作って売ること」
が唯一手段になってる気もするんですよね。

(もうそんなことないのかな?)




長くなったのでそろそろここで
締めくくりに入りたいと思います。

じつは今日一番伝えたかったのは、
今まで予算が下りにくかった

・企業の中長期的な価値づくり
・社会的に応援されるポジション設計

に対して、世の中がけっこう
前向きになってる感が、強まった!

という私の手応えです。


同じようなことを2020年から
思ってはいましたが、世の中がまだ
2歩先ぐらいの認識だった。

それがここ半年ぐらいで、
1歩先か半歩先ぐらいまで来たような
感覚が出てきました(当社比)。

それを最適化させるメディアとして
noteも良いカンジのポジションを
取り始めている……!

個人的に、ここからの1~2年で
ブランドエディターが台頭してくると、

ライター(書き手)の価値向上にも
大きく貢献できる気がしています。


当然それは、これからの社会的、
国民的なテーマ(ナラティブ)である

「社会を変える」という物語上で、
多くの企業が息を吹き返すことも意味
していると感じています。


ナラティブは、国際的な社会テーマ、
国民的テーマの総称だと思ってます。

いまみんなが一斉に

「社会を変えよう!!」と
物語を展開し始めています。

わかりやすくは、

SDGsの17の目標と169ターゲット内で
独自のソーシャル・ポジションを取るため
自社を掘り下げ、社会を見立てている。

ライターは、書き手は、
ブランドエディターとしてめっちゃ
貢献できるフェーズに、

ついに到達したのだと思われる!
予算も下りる……!!
(もはや私の願いです)



今日のメルマガを読んで、

ひとりでも共感してくれる仲間が
増えたら嬉しいなと思ってます。


今日も長文へのお付き合い、
どうもありがとうございました!


それでは、また!


 
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